2013年8月11日日曜日

4-22 出国 バイバイUS


     


帰りの飛行機のチケットが取れずこの日に延びたわけだが、おかげで体調もいくらかマシになった。10時間の飛行機の旅に向けて。シャトルはユースに到着した日に、ユースの張り紙を見てユースの受付から予約。

時間が午前は2便しかなく、仕方なく8時発にした。タダの朝飯、べーグルとオレンジジュースとコーヒーのみ。飲み物だけ飲む。アメリカですっかりフルーツ好きになった俺はオレンジジュースをおかわり。


アジアンの綺麗な女性が一人で朝食を取っていた。俺の方をチラチラ。アジアンは、USでは別に相手にされる事はない。旅好きの人や世話焼きの人、普通に誰にでも親切な人、国際的な触れ合いが好きな人なら話しかけてくる。

それ以外はたいていはChinese American だと思われる。団体行動してるなら日本人と思われる可能性が出てくる。

日本にいるとどうでもいい事だが、USにいると日本人を見つけると嬉しくなる。このMelting Pods(人種のるつぼ)で同郷の人がいるのだ。Santa Fe でもいたっけ。日本語が聞こえた。すれ違った時チラリとこちらを見ていたな。


で、そのアジアンの女性に話しかけてみると韓国人であるとわかった。シャトルの時間ギリギリだったのでとても短い会話だったが、「韓国。いいね。旅を楽しんでね」、「サンキュー」のやりとりで終わった。

その女性も「hello」を2度言ってから、慌ててこちらを振り向いた。自分に言われてるとは思わないものだ。俺もそうだったから。旅の終わりに色々アドバイスしたかった。

一人旅かどうか知らないが、アジアンとして孤立しているように見えたからだ。まあ、ほんでも親切な人は多いから大丈夫だな。俺も助けられまくったし。



メシの前、昨日の日本人女性がチェックアウトか観光で出かけるのか出かける準備。俺は外でタバコを吸うので、温度計を示して(F,C共にあり)、「外は寒いよ、今5~10Cかそれ以下。気を付けて」、「ありがとう、準備はしてるから大丈夫」と共に英語でやりとりした。

俺の発音は全くアジアンだったが彼女は俺を何人だと思った事か(笑)。



今回も俺が最初のシャトルの客だった。途中のホテルで人を乗せて9時には空港へ着いた。航空会社へチェックインして荷物を預ける。

ソウルまでか日本までか聞かれて、おかしいな?と思っていたら言葉を選びながら日本語で聞かれた。ああ、荷物のことね。てっきり俺がソウルまでか日本までかと思った。紙に書いてるもんね。トランジットで韓国経由日本と。

手で引く荷物は預け、いくらか軽くなる。荷物預けにしたくないカメラや電池・ICレコーダなどの入ったデイバッグは重たく俺の背中にのしかかっているが。


時間があるので無料の空港エアトレインでレンタカーセンターへEmilyを訪ねに行った。その日は彼女は休みだったが、係の人が親切にも対応してくれてメルアドを書いた紙と"thank you" の伝言を頼んだ。

連絡来るといいけど。来たらラッキーだ。結局今も来ないが。

別の係員がお客が帰ってきて早く早くと急かしたような感じだったので、目的を遂げすぐに退散。本当に大らかで親切な対応だった。もう、お金払ってないのに。

しかし、Emily は俺の名前は知らなかったはず。単に帰る日時と顔を覚えていただけだからなぁ。



空港に戻り両替。入国時は悪いレートで5000円は損したので、今度は逆に取り返してやろうとATMで$400,500 は下ろしておいた。両替所のおばちゃんに少し話しかけると日本語が! 

「わかりますか?日本語喋りますか?」・・・驚いたので一瞬言葉が出ず・・・・・・「喋りますよ(笑)」。どうやら仕事でこちらに来ているらしい。日本人のおばちゃんだ。市民権はどちらなのだろうか。

と、$500から手数料無しなので、両替を頼もうと話していると後ろの掲示板の両替レートとは違うと言う。「このレートだったら、私も両替するわよ。」あちゃー、損を取り戻そうとした企みが見事に外れた(笑)

$150分位だけを韓国ウォンにしてもらう。その後、仕事か遊びか聞かれ、俺のトラックストップ車中泊を伝えた。合計5週間のレンタカー。US滞在は40日間位。今着てる革ジャンもクビにぶら下げてるカーボーイハットもお土産諸々入れて全部で70万円位の資金(実は帰国後計算すると、80万円位だった)。

おばちゃんは羨ましがっていた。「ラッキーだったわね。若いからできるんだねー。安いねー。」と。こんな意外な所に日本人って、いたんだ。「仕事で、英語に違和感なく。」と感心しながら後した。

残ったドルは韓国で両替しよう。ここよりはマシなレートになるだろう。後で分かった事だが、やはりアメリカ国内での両替はレート・手数料共に悪い。

俺の場合は韓国での両替で正解だった。トランジットが無く、日本<=>US の直行便なら、行きも帰りも日本で両替するのが安い。円=>ドルの場合、円が10円安いのだ。1割は損する。



タバコを吸うベンチでバナナとリンゴを食べる。日本人のツアー客らしき団体がやって来た。2,30代の男性達。日本語が聞こえてきて一瞬は驚かないが、間をおいて「アレっ」日本人だと気付く。

こちらではいつもそうだった。英語が当たり前な環境なので、日本語はバックミュージックにしか聞こえなかった。なので、間をおいてから「アレ? 日本語だ」と気付くのだ。

その時、いかにも日本人的な会話が聞こえてきた。懐かしい。周りの人には何を言っているのか分からないだろう。その横で果物をかじっている自分、こっちでの生活に慣れて「自分は何人なんだ?」と思った一時だった。


この同国人でグループを作る事は、観察しているとどこの国の人もほとんど同じ。ヨーロッパも国毎に固まる。まあ、英語が下手でも話す人が多いが。俺も下手くそだし(笑)。

この旅では、フランス人、ノルウェー人、ドイツ人旅行者、旅行者らしき韓国人、仕事できている韓国人と話したな。

そしてアメリカに市民権を持たない中国人旅行者。金持ち中国人もいるいる。彼らは団体で行動する。楽だもんね。服や顔で大体分かる。ファッションは日本が上。でも俺はどうだろう(笑)。 


アメリカ人も国外ではそうだろう。在日米軍がその典型。個人で街を歩いたり観光したりするだろうが、流ちょうな日本語を話す人は少ない。

旅の中で「日本にいた事あるよ、ヤキソバ好きだよ」と聞くが、片言の日本語だ。英語で彼らと触れ合い仲良くなる日本人も日本には少ないだろう。

なので、アメリカ人も団体で治外法権の中、日本の中のアメリカ文化圏にいると言えるだろう。楽だもんね、母国言語・文化のが。


しかし、片言でも日本語で「アリガトウ、サヨナラ、いらっしゃいませ、わかりますか?、コッチ、ヤキソバ等」と言ってくれる事はとても心暖まる。こちらの母国語で意志を伝えてくれるからだ。

俺も韓国のハングルでの「ありがとう、ごめんさない、どういたしまして、こんにちは等」位は知っている。



タバコを吸っていた男性にライターをあげようとすると、「飛行機の中に持ち込めるよ、サンキュー」と言われた。あれ?機内持ち込みダメなのがアメリカ便だったはず。出国の時は大丈夫なのだろうか。

帰国後にガイド本を見てもアメリカ便は機内預けも機内持ち込みもダメとある。荷物チェックでライター見せたけど、問題なかった。出る時はいいのかな。

荷物検査を終えると出国係官と思っていたが、免税店が拡がっていた。ないのか。アメリカらしいな。



飛行機に乗り長旅を覚悟していた。風邪引いてるのだから。以外と帰りは短く感じた。眠れはしなかったが。午後1時位には離陸。アシアナ航空。

搭乗客は白人やアジア系、混血が多かった。先ほど、トイレに行くのに荷物を見てて貰ったフィリピン系アメリカ人の親子も同じ飛行機だ(チェックインカウンターが10時にならないと開かないため。JALは9時でもやっていたが)。

トランジットの客が多いのだろう。香港やフィリピン、タイ、上海などにもトランジットがある。ソウルの方が成田よりもトランジットが多そうだ。全く、最後までこのMelting Pods は面白い。俺もUSでトラックドライバーでもやりたくなってくる。


機内食でビビンバが出てきた時には嬉しかった。空席を一つはさんで横に座った白人女性が俺の方を見る。レンジでチンのライスとビビンバの具の入ったプラスチックのおわん。どうやって食べるのか見ているのだ。

アジアンだから、コレアンだと思われたのかな(笑)。俺も初めはアメリカ人がどうやってsubway サンドイッチやコーヒーをセルフするのか観察していたからな。ライスを具の入ったお椀に入れて、ソース(コチュジャンだろう。甘辛い)をかけて混ぜるのだと教えてあげた。

また、ソバまであってそばつゆを「これ、何かな」と聞かれた。" I guess that's for Japanese soba." 「日本のソバのためにあると思う」。"I see." 「わかった」 わさびまであったので、「そこにわさびがあるよ。日本のhot pepper だよ」と言ったら、"yea~" と「そうだねー」のノリ。何だかワサビは知っているようだった。わさび、知ってるんだ(笑)。


ビビンバとソバは嬉しい。喉が痛かったがアジア食は喉を通る。食べ終わるとビビンバの食べ方を書いた説明書があることに気付いた。その白人女性と笑い、彼女は大事そうにそれをしまった。

ビビンバの他にはアメリカ食のオムレツと何かだったかが選べた。来た時のアメリカ食はステーキだったのだが。まあ、かたーいステーキかもしれないが。

いや、アシアナ航空だから韓国の軟らかい肉だろうか・・・。メシのまずいUS旅行では大きな選択肢だ・・・マジ。



喉が痛かったのでビールは飲まなかった。炭酸が痛い。オレンジジュースとワインを頼む。タダだし。

風邪でSFへの帰路、フルーツジュースを買った。喜んで飲んでみると、炭酸があり喉が痛いことがあった。結局、全部飲めずに捨てたが。

勿体ないと我慢してチビチビ飲んでいたが、痛い事を我慢する事の方がバカバカしいと気付いた。ムリはしない方が今を楽しめる。

2度目の機内食。朝食の位置づけだが。体内時計は夜食かな。ライスと魚。魚かチキンかを選べた。魚は嬉しい。USでは肉か缶詰のツナばかりだったから。

10時間のフライトで、韓国時間(日本時間)17時45分にソウルへ着陸。同じ飛行機に乗っていた人のほとんどは、トランジットでアジアの国に散らばっていったのだろう。

そうだ、どおりで帰りの便がレンタカー返却日の2日後からしか取れなかったわけだ。成田にトランジットする人は多いのかなぁ。



体調不良のため感慨はなかった。帰国してさっさと病院に行きたかった位だった。
これで俺の旅は終わった。

2回も来た道を戻って、時間とガソリン代をムダにしてしまった。
それでもメチャクチャ楽しい車中泊の日々だった。

次にUSに来る機会があれば、行けなかったモニュメントバレーやロッキー国立公園など、グランドサークルとコロラドに行ってみたい。あの雄大すぎる大地に。

車をレンタルしていた期間35日間。
寝床内訳
26泊:トラックストップやレストエリアなど
5泊:モーテル
2泊:ホテル
1泊:友達の家
1泊:キャンプ場

US一周走行距離 10,827M  17,323.2km

US国内全走行距離 13,297M   21,275.2km

1日平均走行距離 379.9M/日   607.9km/日

ほとんど走ってばっか(笑)

バイバイ US ありがとう!!








     


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